広辞苑で、「少しの苦しみもない往生」などとされる大往生。本書は、週刊文春が〈人生を達観した先達〉14人に「理想の死に方」を聞いてまとめたものだ。
「穏やかで安らかに」死ねるのは、医療や介護を何もしない自然死と説く医師の中村仁一氏。〈主筆室でポックリ死んでいて、秘書に発見される〉のが理想とは読売新聞主筆の渡辺恒雄氏。作家、佐藤愛子氏は〈欲望や執着、情念をなるべく整理して、身軽になって死にたい〉と願う。
やなせたかし、小野田寛郎ら取材後亡くなった各氏の〈それから〉も。人生を考える一助に-。(週刊文春編、文春新書・820円+税)
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2019年9月1日 掲載
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