『立て直す力』
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【気になる!】新書 『立て直す力』
[レビュアー] 産経新聞社
経済神話、企業信仰の崩壊で平成後期から「生きづらい社会になった」と文化人類学者の著者はいう。そのなかで同調圧力や忖度(そんたく)など「集団意識」にしがみついた結果、不正に手を染めたり、心を病んでしまったりする人も多い。
そこで、人生を立て直す力になるのが、人間とは、生きるとは何かを追求した哲学・宗教で、入信しなくても、宗教の本質が分かれば、日常生活に生かすことができるとも。
鈴木大拙ら宗教者たちの言葉を通じ、宗教の神髄、そして、処世術でなく生き方を豊かにする「処生術」の考え方などを説く。(上田紀行著、中公新書ラクレ・820円+税)