【気になる!】文庫 『ジョッキーズ・ハイ』
[レビュアー] 産経新聞社
地方の北関東競馬会に所属する中堅騎手、一色純也は「三流」の成績も、恋人で競馬ジャーナリストの沙耶香から応援され、騎手の仕事に誇りを持っている。
その北関東競馬で出走馬から禁止薬物が検出される事案が発生。一色と沙耶香も調査を始めるなか、騒ぎは拡大する。一方、騒動をきっかけに一色の成績は急上昇。やがて薬物混入で複数の容疑者が浮上し、一色の名も取り沙汰される。
ノンフィクションなども手掛ける著者の競馬ミステリー第3弾。競馬の魅力や用語の説明も丁寧で初心者も物語に引き込まれそう。読書の秋、競馬の秋に-。(島田明宏著、集英社文庫・580円+税)