『ぽっとん ころころ どんぐり』
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
<東北の本棚>親子でえほん
[レビュアー] 河北新報
秋に公園や雑木林でどんぐりを拾ったことあるよね。それじゃあ、春や夏にどのように成長しているか知っている?
この本の主人公は、夏に虫たちが樹液をなめに来るクヌギ。「もじゃもじゃはえたおわんのなかでそだったどんぐり さいしょはみどり あきにはちゃいろになっていく」
冬のクヌギは「はだかんぼうでたっている」けれど、春には「まっきいろ はないっぱいにだいへんしん!」。花が終わると「またへんしん! みどりのはっぱにつつまれる」。
ぽとぽと、ぽっとん。秋になってどんどん落ちるどんぐり。待ちきれないクマの親子は木によじ登って食べ、リスはこっそり隠す。埋めたまま忘れられたどんぐりから芽が出ることも。巻末ではどんぐりクッキーの作り方を紹介しており、どんぐり拾いが待ち遠しくなる一冊。
著者は仙台市出身、東京在住の絵本作家。
童心社03(5976)4402=1210円。