そのさみしさや孤独感は、「我慢グセ」をやめることで解消できる

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誰にも言えない「さみしさ」がすっきり消える本

『誰にも言えない「さみしさ」がすっきり消える本』

著者
石原加受子 [著]
出版社
SBクリエイティブ
ISBN
9784815601768
発売日
2019/08/22
価格
1,540円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

そのさみしさや孤独感は、「我慢グセ」をやめることで解消できる

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

私たち人間は、いろいろなさみしさを抱えているもの。

しかし、「孤独」というテーマは大きすぎるため、絶対に解決できることのない、「人類の普遍のテーマ」であるかのように捉えている人も少なくないのではないか。

心理カウンセラーである『誰にも言えない「さみしさ」がすっきり消える本』(石原加受子 著、SBクリエイティブ)の著者は、そう指摘しています。

「人間が本質的に抱えているテーマだから考えてもしかたがない」と、最初から考えることを諦めてしまっている人もいるかもしれないとも。

だとすれば、自分の心に封印を施してしまっているということになるのでしょう。

しかしそれでは、自分をいたわること、自分の心に寄り添うこと、自分の心を大事にすることからますます自分を遠ざけることになってしまうというのです。

「他者の力なしに、自分で自分を認められない」と思っている。 それがさみしさの根源です。 さみしさから自分を救うには、「自分の心」に気づき、自分の手で、自分を愛する心を育てていく必要があります。(「はじめに」より)

こうした考え方に基づいて書かれた本書のなかから、きょうは第5章「自己肯定感を高める習慣でさみしさが消える」内の、「我慢グセをやめてみる」を見てみたいと思います。

小さな我慢でもそれは自己否定につながる

さみしさが募る理由について、「自分がそういう性格だから」「感情は止められないから」などと考えているとしたら、それは間違っていると著者は断言しています。

さみしさが募るのは、普段の自分がさみしくなるような言動をとっているからだというのです。

あるいは自己評価の低さが、自分を孤独に追いやっているのかもしれないと。

自分の欲求や思いを、我慢して抑えていないでしょうか。 物事を決めるとき、自分の感情や欲求を基準にして決めていないのではないでしょうか。 自分の気持ちを大事にできなければ、何を基準にして決めたらいいかわかりません。(140~141ページより)

どう判断していいのかわからなかったり、自分がなにを望んでいるのかわからなかったり、決めたあとで「これでいいのだろうか」と迷ってしまったり。

そんなふうに迷ってしまうとしたら、それは自分の気持ちを無視して決めようとしているからだというのです。

しかし、どれだけ「この選択のほうが適切だ」と考えて決めたとしても、心のなかで自分が納得できていなければ、満足感を得られるはずがないということです。

つまり、そんな自己否定の連続が、自分から自信を失わせ、孤立感を増大させているのかもしれないということ。

だとすれば、まずはそのことを意識し、受け入れることが、解決に向けたスタートラインになるのかもしれません。(140ページより)

どちらの決断をしたにせよ、それを肯定してみる

もし、どちらに転んでも後悔するのだとしたら、どっちに転んでも「よかった」と捉えるのもひとつの手

たとえば欲しいものを買ったら、「買ってよかった」と思えるはず。

欲しいものを手に入れたということは、自分の欲求を満たしたということ。そのため、手に入れたことだけに焦点を当てれば満足できるわけです。

逆に買わないと決めたのであれば、買わないと決めたその決断を「決められてよかった」と考えることもできるはず。

あるいは、いったん保留にしておいて、数日経っても「欲しい」と感じたなら買う。その時点ですでに売り切れていたら、きっぱり諦めるという決め方もあるでしょう。

もちろん、買った後で「思ったほどではなかった」と後悔することもあるでしょう。しかしほんとうは、そうであっても、メリットがあります。

それは、「その瞬間の欲求を満たすことができた」ということになるからです。(144ページより)

それより、何日も迷って「買いたい、でも…」という思いを引きずることのほうが大きなデメリットになるはず。

何日も悩んでネガティブな気持ちを実感するのは時間の浪費であると同時に、自分に「ネガティブな気分」をインプットすることになるからです。

さらに「なかなか決められない自分はダメだ」というように自己否定してしまったとしたら、ネガティブな気持ちが蓄積されていき、さらにネガティブな言動へとつながっていくといいます。(143ページより)

日ごろの思考パターンを見つめなおしてみる

たとえば、さみしいときに「さみしいなあ」と認めることができれば、「そうだね。いまはそんな気持ちになっても無理はないよ」というように、自分で自分をいたわる気持ちが湧いてくるそうです。

そうできれば、ほんの少しだったとしてもポジティブな気持ちを感じることができるというわけです。

でも、逆に自分の気持ちを認めないとしたら、どうなっていくでしょうか?

たとえば迷って答えが出せないままでいると、だんだんネガティブ思考にはまっていくものです。そして当然ながら、ネガティブ思考はネガティブな気分へとつながっていきます。

さらに、そのネガティブな気分を起点としてふたたび思考すれば、いっそうネガティブな思考になっていくことになるでしょう。

つまり、ネガティブな気分をさらに大きくしてしまうわけです。

これは、さみしいという感情の上に、よけいな思考を重ねて、自分を否定したり非難したりして、さらに自信がなくなるようなことをわざわざしてしまうということと、パターンはまったく同じです。(147ページより)

人は、知らず知らずのうちにネガティブ思考をしてしまっていたりするものですが、それでは結果的に、さみしさもより大きくなっていくだけだということなのでしょう。(146ページより)

自己肯定感を高めることでさみしさが消えるのだとしたら、それは間違いなく仕事にも好影響を与えるはず。

人に言えないさみしさや孤独感を心に抱いている方は、本書を手にとってみるといいかもしれません。

Photo: 印南敦史

Source: SBクリエイティブ

メディアジーン lifehacker
2019年10月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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