『ねこのずかん』
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【児童書】『ねこのずかん』大森裕子作、今泉忠明監修
[レビュアー] 本間英士
■愛らしい生態 爆発的拡散
小さな箱に無理して入ったり、獲物を狙う際にお尻をフリフリしたり、まるでおじさんのような座り方をしたり…。愛らしい猫たちの生態を紹介した絵本。
刊行は今年4月。読者の一人が8月、ツイッターで「良いことが書いてありました」と本書を紹介したところ、かわいい絵とともに記された次の文言が猫好きの心をわしづかみにした。
〈かいぬしのことは、「ダメなおおきなねこ」とおもっている〉
このツイートは14万超の「いいね」を集めるなど、爆発的に拡散。白泉社によると、8、9月は7月の倍近くの出庫を記録したという。
足を体の下に折り込む「香箱座り」など、多種多様な愛らしい絵が描かれており、読んでいてつい顔がほころぶ。「(猫の耳は)にんげんの8ばいよくきこえる」「ぜんそくりょくではしれるのは5びょう」など勉強になる記述も多い。
「ねことともだちになるには?」というコーナーも実践的だ。猫と仲良くなりたい人は、まず一読してみては。(白泉社・1000円+税)