「子育てでイライラしても自分を責めなくていい」 子どものために親が“しなくていいこと”

対談・鼎談

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いい親よりも大切なこと

『いい親よりも大切なこと』

著者
小竹 めぐみ [著]/小笠原 舞 [著]
出版社
新潮社
ジャンル
芸術・生活/家事
ISBN
9784103506218
発売日
2016/12/16
価格
1,320円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

ゴボ天さん×小竹めぐみさん×小笠原舞さんスペシャル鼎談

[文] 桧田真理子(ライター・幼児教室講師)


子供にイラついた気持ち、どうしたらいいの? ※写真はイメージです

 情報が溢れる現代、「果たしてどれが正解なのか」と、もやもやとした悩みを抱えるパパママも多いのではないでしょうか? 2歳の男の子を育てるグラフィックデザイナーのゴボ天さんもそうでした。

 そんな中、手に取ったという本が『いい親よりも大切なこと』。本を読んで気持ちが軽くなったというゴボ天さんは、しっくりきた内容の一つを漫画にしてツイッターで紹介。これが、3日間で12万いいねを超え、「とても素敵なほめ方!」「ただただ納得」など共感の声が多数寄せられました。

 今回、『いい親よりも大切なこと』の著者である小竹めぐみさんと小笠原舞さん、そしてゴボ天さんの鼎談が実現。出版から2年半が経ち、それぞれ1児の母となった著者が自身の子育て体験談を交えながら、「イライラした感情ってどうしてる?」「パートナーとの関係は?」など、リアルな悩みとその対処法を語りました。

心に余裕があるのが一番

――3日間で12万いいねという大反響でしたね。

ゴボ天 本当にびっくりしました。絵日記みたいな感覚で細々と描いていただけだったので。

小笠原 本を出して2年半が経っていますが、私たちも今回のような反響があるとは予想していなかったです。

ゴボ天 本を読んで、褒め方のところは特に「あ、これは」って納得して。自分の気持ちを周りに知ってもらいたいなって思って描きました。

小竹 本の内容をとてもリアルに感じてくださったんですね。


ゴボ天@2歳さんが納得した子どもの褒め方。ツイッターで12万いいねを超える反響となった ●全文はこちら

ゴボ天 そうですね。デザイン事務所で働いているので、子どもを保育園に預けながら、一日を回すのがやっとという毎日でした。自分の時間はないし、産む前と産んだ後では生活が激変して。
 私自身、とても精神的に弱いタイプなんです。ちょっと忙しかったり思い通りにいかないと、「私だけがこんなにしんどい」という気持ちになったり。
 だから、「これをしないとダメな子になる」「こうした方がいい」「ああした方がいい」といった「○○しなければならない」という情報に疲れていました。一般の雑誌に載っている人のきちんとした一日のスケジュールとか、インスタとかで頑張っている人たちの投稿を見ると「キラキラしてるな」って思って。「もっといろんなことを子どもにしてあげなきゃいけないのかな」と。そんな時に、「しなくていいんだよ」って言ってもらえて、気持ちが軽くなりました。

小竹 多くの人は、頑張ったところを見てもらいたいだろうし、「ここ、手を抜いたよ」っていう証拠はわざわざSNSには上げないでしょうしね(笑)現代は、そこが相乗効果になってしまって、影響を受けてしまう方も多いと感じます。実際、本を読んで楽になったと言ってもらうことはすごく多いです。肩の荷が下りたとか。これで良かったんだと思えたとか。私たちは大人側(親)の気持ちに余裕があることが何よりも子どもにいいと思っています。時間があるとか、お金があるとかも大事だけれど、それより何より心の状態が重要だなぁと。もちろんそれは親だけじゃなくて保育士にも言えること。だから、楽になったと言ってもらえると嬉しいです。

ゴボ天 勝手にプレッシャーを感じていたんですよね。「(親が)遊んであげなきゃいけないんじゃないか」と思ったり。本の中に「いつも、親が子どものためのエンターテイナーになる必要はない」ってあるじゃないですか。あれは、本当に良かったなと思います。
 いつも私が料理し始めると、息子が台所について来ちゃうんです。本当はおもちゃで遊んでてほしいんですけど。いちいちリビングと台所を行ったり来たりするのも面倒になって、野菜の切れ端を渡してみました。ちょうど本の中に「夕食の素材を一つ一つ触らせてあげるのも子どもにとって遊びになる」とあったのを思い出して。以前なら汚されるから嫌だなと思ったけど「ま、いいか」って渡したら、息子はビシャビシャになりながらもすごく集中して遊んでくれて、逆に家事がはかどりました。

小笠原 本の内容を実際に育児の中で試してもらえたのがすごく嬉しかったです。本にあるように、包丁のトントンと野菜を切る音、ジャッという炒め物の音だって子どもたちは十分に楽しめるんですよね。たとえ毎日外に出られなくても、家の中の暮らしそのものの中に、子どもが楽しめる要素がたっぷりあるんです。
 この本は、はじめに読んだ時と、少し時間が経って子供が大きくなってから読み直した時と、引っかかるところが違う、ということをよく言われるんです。
「こうしなければいけない」「ああしなければならない」ではなく、その時の子供の状況や親の気持ちに合わせて、自分なりに「これはどうかな?」「次はあれはどうかな?」と試してもらえたらいいなと思っています。そうやって子供のことを観察しながら、「この子ってこうなんだな」とその子らしさを見つけてもらいたいですね。

新潮社
2019年11月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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