美術館の館長など長年美術と関わってきた著者が、人気美術家、横尾忠則氏について書いた文章をまとめた。
画家、グラフィックデザイナー、小説家などさまざまな顔を持つ横尾氏。「まさに絵筆の詩人とでも称するほかないし、ときには宇宙とも交信なんかして、神話の話と現代とをつなげて面白がっている」と、著者は彼の芸術と個性を絶妙に表現する。
文章だけでなく、2人の対談も収録。著者が横尾氏を驚かす大胆な作品解釈を語りながら巧みに制作秘話を引き出す。横尾作品の魅力と不思議な人物像が浮かび上がる。(光村図書出版・2000円+税)
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2019年12月15日 掲載
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