【気になる!】文庫 『ねこはい』
[レビュアー] 産経新聞社
奇妙なタイトルは「ねこが はいくをつくる」から。イラストレーター、エッセイスト、「おにぎりあたま」でも知られる著者が平成25、28年に刊行した俳句絵本「ねこはい」「ねこはいに」をまとめ、新作の「おまけ」も収録した。
〈わがはいは ビールのすきな ねこである〉
〈いちめんの ねこじゃらしなり われひとり〉
「じぶんが ねこだったら どんなかな とおもって」詠んだ句と、著者ならではの個性的なイラストの数々。しみじみかわいらしく、ほほえましく、年のはじめにリラックスできる。今年もねこの世話になりそうだ。(南伸坊著、角川文庫・680円+税)