『「無意識」はすべてを知っている』町田宗鳳著
[レビュアー] 産経新聞社
僧侶、比較宗教学者の著者によれば、自我意識過剰の現代人は日々、「意識の力」で頑張り、身も心も疲れている。だが、「無意識の力」を味方につければ、気楽に創造的な人生を送れるという。
「無意識」とは何か、「無意識とつながる」にはどうすればいいのか-。本書では仏教、心理学、哲学など多角的な見地から「無意識」の正体に迫る。そして、「無意識との対話」を実現していると著者がみる作家、村上春樹氏や、元プロ野球選手、イチロー氏、昔の武道家らのケースを紹介。座禅や少食・断食など僧侶ならではの心身コントロール術も興味深い。(青春出版社・1520円+税)