『おいしい給食』
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
【気になる!】文庫 『おいしい給食』
[レビュアー] 産経新聞社
中学の数学教師、甘利田幸男には、決して人に知られてはならない思いがあった。「給食のために学校に来ていると言っても過言ではない」という給食愛だ。
日々の献立をバランスよく食べ、充実感を味わっていた甘利田に対し、斬新な食べ方を見せつけ、動揺させる生徒、神野ゴウが現れる。神野をライバル視する甘利田は勝負を仕掛け…。
料理のうんちくや、「おっ…これは…なんと驚きのカレー味。味な真似(まね)をしやがる」など甘利田の食レポに笑いつつ、鯨の竜田揚げ、八宝菜、冷凍みかん、すき焼きといった給食メニューに食欲をそそられる。(紙吹みつ葉著、中公文庫・700円+税)