「粗利脳」で生産性アップ。儲けの即戦力になれる「できました教育」とは?

レビュー

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社員は1分で変わる!

『社員は1分で変わる!』

著者
牧野 剛 [著]
出版社
自由国民社
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784426126179
発売日
2020/02/07
価格
1,430円(税込)

書籍情報:openBD

「粗利脳」で生産性アップ。儲けの即戦力になれる「できました教育」とは?

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

ご存知のとおり日本の企業、とくに中小企業は慢性的な人材不足に悩んでいます

そんな時代のなかで生き残っていくために、企業の社長はどう動けばいいのでしょうか?

その答えは、社員全員を「粗利脳」を持った「儲けの即戦力」に変えてしまうことだと断言しているのは、『社員は1分で変わる! ──儲かる会社をつくる「できました」の魔法』(牧野 剛 著、自由国民社)(※)の著者です。

※ 2020年2月7日(金)発売

社員一人ひとりの生産性がアップすれば、現在の社員数、場合によってはもっと少ない人数でも会社は体力を保つことができ、さらに儲けを増やすことも可能だということ。

その秘密は社員教育にあり、具体的には、本書で明かされている「1分でできる『できました』教育」がカギとなるのだそうです。

私は、社会保険労務士(社労士)として、30年近く、1000社もの中小企業の労務状況を改善してきました。

また、その経験を活かして、業績アップのための社員教育のノウハウを築き上げ、日本中の中小企業で研修を行っています。

多くの会社が苦しんでいる今こそ、自らの経験を活かして社長さんの悩みを解決したい。そこで、我が社はもちろんのこと、私が実際に研修を行った多くの中小企業で効果を上げているのが、この「1分でできる『できました』教育」なのです。(「まえがき」より)

「できました」教育とは、いったいどのような方法なのでしょうか?

第3章「1分でできる『できました』教育を確認してみることにしましょう。

「できました」トレーニングの基本の流れ

「できました」教育は非常に効果的な手法でありながら、やり方そのものはとてもシンプルなのだそうです。

1. 上司が作業の指示を行う。

2. 部下は作業を終えたら「できました」と報告する。

3. 部下は報告したら「沈黙」して上司の回答を待つ。

4. 上司は「ありがとう」と受け、作業内容をチェックする。

(92ページより)

なかでも特に重要なポイントは、2.の「『できました』と報告する」と3.の「『沈黙』して上司の回答を待つ」という部分。

この2点をしっかりとおさえることで、効率的に「できました」社員に変身させることができるというのです。(92ページより)

「できました」と報告することの重要性

報告は、必ず「○○することができました」と○○の作業内容を名詞化することが鉄則

「報告書に記入する」という作業の場合であれば、「報告書を書くことができました」となるわけです。

コツは、動詞を名詞化して、そのあとに「できました」で締めること。たとえば「書く(動詞)」なら、「記入、書くこと(名詞に変更)」+「できました」。

つまり「記入ができました」、または「書くことができました」になるということです。

・正しいフレーズ:「報告書に記入ができました」「報告書を書くことができました」→名詞化されている

・NGのフレーズ:「報告書に書けました」→動詞のまま

(93~94ページより)

著者によれば、「○○することができました」と名詞の形にするのは、まず作業内容を明確にするため

この形式にすると、部下自身も、報告を受けた上司も、話の内容を把握しやすくなるというのです。

加えて「できたこと」の報告が手短で正確になるため、「ありがとう」と言われやすくなり、会話のキャッチボールもしやすくなるはず。

また、この形式では自然と結論から話すことになるため、要点を整理して簡潔に話す能力が身につくと言うメリットも

普段から「話が長い」「話が要領を得ない」と注意されている社員も、短く、わかりやすく報告できるようになるわけです。

「相談することができました」

「チェックすることができました」

「お客様に連絡ができました」

(94ページより)

これらのフレーズを参考にして、感覚をつかんでほしいと著者は記しています。(93ページより)

部下が報告後に「沈黙」して上司の回答を待つべき理由

上司への報告後、部下がいったん沈黙を入れるのも重要なポイントだといいます。

「○○することができました」と報告したあとは、必ず沈黙して間を空けます。

この間を取ることには、沈黙することで、相手の言葉を引き出すという狙いがあります。(95ページより)

報告してから黙ると、上司は自然に「ありがとう」と口に出すことになります。

そこがポイントで、つまりは「○○することができました」と口にして黙るだけで、部下は自然にほめられてしまうということ。

人は「できました」と言われると、「よくやったね」「がんばったね」とほめる習性があるものだと著者は言うのです。

つまり「できました」教育は、それを利用してプラスのコミュニケーションを引き出すための教育だということです。

「できました」教育の目的のひとつが、できるだけ部下をほめて自信をつけさせること。

そのため、上司がほめやすい環境を人為的につくるという考え方です。(95ページより)

ここからもわかるとおり、「できました」教育は必ずしも経営者だけに必要なものではなく、部下を持つ上司にとっても効果的な手段であるようです。

また部下にとっても、上司の真意を推し量るために重要であると解釈することもできるでしょう。

企業経営者、管理職、一般社員までが一丸となって「儲かる会社」をつくっていくために、参考にしてみてはいかがでしょうか?

Photo: 印南敦史

Source: 自由国民社

メディアジーン lifehacker
2020年1月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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