判例40件から会社法を学ぶ! 『会社法判例40!』

対談・鼎談

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会社法判例40!

『会社法判例40!』

著者
久保田, 安彦舩津, 浩司松元, 暢子
出版社
有斐閣
ISBN
9784641138223
価格
1,980円(税込)

書籍情報:openBD

判例40件から会社法を学ぶ! 『会社法判例40!』

[文] 有斐閣

『会社法判例40!』刊行によせて、著者の訳者の久保田安彦・慶應義塾大学法務研究科教授、舩津浩司・同志社大学法学部教授、松元暢子・学習院大学法学部教授に本書の魅力をお話しいただきました。

 ***

松元 本日は、START UP『会社法判例40!』の刊行に寄せて、執筆者である我々3人で、この本についてお話ししようという企画です。

この本の特徴

松元 まず、この本の特徴について、3名を代表してぜひ久保田さんからお話しいただけないでしょうか。

久保田 いえ、でも、「はしがき」も松元さんが書いてくれてますし、松元さんからぜひ。

松元 「はしがき」の時もそうやって乗せられてなぜか私が書くことになった気がしますが(笑)、では、ひとまずご紹介させていただくので、ぜひ先生方からも補足をお願いします。
 まず、この本を書き始めるときに3人で確認したのは、とにかくわかりやすい本をつくろうということだったと思います。『会社法判例百選』という定番書があるわけですが、学部生がいきなり百選を読んでわかるかというと、実際には十分には理解できない学生も少なくなくて、そうすると、難しいから結局あまり判例を勉強しないといったことになってしまう。
 そこで、とにかくわかりやすい判例教材をつくろうというのが出発点だったわけです。自分たちで言うのもなんですが、おそらく、その狙いはある程度達成できたんじゃないかなと思いますが、いかがですか?

久保田 そのとおりだと思いますね。

舩津 そうですね、そうであると嬉しいのですが。

松元 とくに会社法の場合だと、独特の難しさがあると思うんです。舩津さんが担当された「この本で会社法の判例を勉強するにあたって」でも丁寧に書いていただいているところですが、会社法の場合、株主が出てきて、取締役が出てきて、債権者が出てきて、ということで登場人物が多くてすごくわかりにくい。しかも、例えばM&Aの裁判例などは、前提となっている組織再編のスキーム、例えばMBOの仕組みがわからないと理解しようがなかったりするので、そういったところをフォローしながら読みやすい教材をつくろうということで始めました。
 判例の数もだいぶ絞りました。最初は50件でいいかなという話もありましたが、その後、とくに優先度の高い40件に絞って、とにかく丁寧に説明しようということになりました。
 あともう1つ、このSTART UPシリーズの特徴として、「読み解きポイント」と「この判決が示したこと」という欄がすごく重要だと思います。法律を勉強し始めたばかりだと、法律的な問題解決の流れ、つまり、実際の事案の中になにか法律的な問題点があって、それを解決するために判決が規範を示して、その規範を実際の事案にあてはめて結論が出る、という考え方の流れがピンと来ていない。
 でもこの本だと、「読み解きポイント」で、今回なにが問題でなにを解決しなければならないのかということが先に示されて、それを踏まえたうえで判決文を読んで、その後「この判決が示したこと」で、この判決はなにを言ったのか、どういう考え方を示したのかということがはっきり書いてあるので、わかりやすい判例教材になっているのではないかなと思います。自画自賛ですが。
 ぜひ、久保田さんと舩津さんからも補足をお願いします。

久保田 補足の必要がないくらい完璧に紹介してくださって、まさにそのとおりだと思います。どうですか、舩津さん。

舩津 (笑)。もう全く松元さんがおっしゃったとおりだと思うのですが、1つの工夫として、いまの会社法は機関設計が多様すぎて、「なんとか設置会社」という、定義のこなれていない法律用語がたくさん出てくる。本当はそういう法律用語を正確に使わないといけないのでしょうけど、重要な裁判例の多くは相変わらず平成17年会社法制定前のものだということで、監査役設置会社というので決め打ちして、いろんな会社類型や法律用語が出てきてややこしいなと思わないで済むようなシンプルな記述にしました。
 それからもう1つ、これは賛否両論あると思うのですけど、初学者がメインターゲットなので、会社法の初学者ではまだ習っていない可能性のある訴訟法の知識が必要なところは、この本では大胆にカットしました。

工夫したポイント

松元 では次に進みまして、この教材をつくるにあたって、とくに工夫した点についてぜひ思い出話を聞かせていただきたいのですが、今度こそ久保田さん、いかがですか。

久保田 松元さんがおっしゃったとおり、この本のいちばん重要なポイントは「わかりやすい」ことですので、わかりやすさを徹底するような記述を心がけました。とくに事案の紹介をかなり工夫したと思います。百選などを見ると、事案の概要だけを読んでも初学者は事案の全体像を把握するのは難しいかなと思うものもみられるのですが、そうすると学生は事案を読まなくなる。事案を読まないために、判例の射程も考えない、事案のイメージがつかないということになってしまうので、なるべく事案を読んでもらうようにするために、非常にわかりやすく書きました。
 その関係でかなりデフォルメもしましたよね。こんなに端折っていいのかなというくらいまで枝葉を端折って。そのことで多少不正確になってるところがないわけではないのですけど、わかりやすさを優先しました。すごくよく覚えているのが30番の判例で……。

舩津 何べんも書き直しさせられた30番ですね(笑)。

久保田 そうです(笑)。最高裁平成24年4月24日判決「違法な新株予約権の行使と非公開会社の新株発行の効力」です。ここの事案の紹介は、僕がこれまで見たこの判例の解説の中では最小だと思いますね。これ以上は短くできない、判例セレクトより短いと思います。

松元 でもエッセンスはぜんぶ入ってるからすごいですよね。

久保田 判決文は部分的にしか紹介していないのですが、紹介している判決文との関係では、必要な事実はぜんぶ入ってると思います。これも非常に苦労して、「わかりやすく書けた!」と思って会議に持ってきたら、松元さんと編集部の中野さんに「わかりにくい。難しい」って言われて……。で、また書き直したらまた言われて……。だんだん短くなって、ここに辿り着きました(笑)。

舩津・松元 (笑)

久保田 やればこんなに短くできるんだなと自分でも驚いた、非常に思い出ぶかい判例です。

松元 久保田さんはファイナンスが専門で、前提としているレベルが高くて、ちょっと学生さんにはわからないかもしれないというようなところも……。でも最終的にはものすごくわかりやすくなりましたよね。

久保田 おかげさまで(笑)。

舩津 松元さんの愛のムチでね(笑)。

松元 いやいや(笑)。だって、最初に久保田さんが書いてくださった原稿、中野さんに「これ読んでわかりますか」って訊いたら、中野さんも首をかしげたじゃないですか(笑)。

久保田 そうでしたねえ。

舩津 「いや~~……」って言われましたよね(笑)。

久保田 あのときの寒々しい空気はいまでも覚えています。で、それを聞いた松元さんが「ですよね~~!」って(笑)。

松元 だって、法学部を出て、法律の出版社に10年以上勤めている中野さんが読んでわからないなら、大学2、3年生にはわからないかと……(笑)。

久保田 そうなんですよねえ……。

松元 舩津さんは、いかがですか。

舩津 久保田さんがおっしゃったとおり、どこまでデフォルメできるか、というところですね。私の担当だと、9番の山崎製パン事件が、昭和56年のだいぶ古い判決で、法律もだいぶ変わっているし、請求内容もかなりややこしい、というものを、いかにして、いまの会社法のもとで、初学者が必要な知識だけを取り出して説明するかというのに苦労しました。図も使ってみたりして。

久保田 何回も会議に原稿が出てきましたよね。

松元 いま舩津さんがおっしゃった点ですけど、わかりにくい事案にはすべて図を入れようということで、たくさん図が入っているというのも、この本の特徴だと思います。

久保田 16番の内部統制システムは非常に複雑な事案ですけど、ここに入っているような図があると事件の経過がよくわかりますよね。

松元 ありがとうございます。16番は私が担当しましたが、この図はいちばん苦労しました。判例を理解するためには、会社がどのような管理体制を整えていたのか、不正を行った従業員はその管理体制をどうやってすり抜けたのか、ということを理解することが不可欠だったので、なんとか図ができてほっとしています。

久保田 たしかにこれは事案を端折ることができないケースでしたよね。こういうものは図などを詳しくすることによって、事案を読みやすくするということをしました。

松元 あとは、会社法って範囲がすごく広くて、全体像がつかみにくいと思うのですけど、本の構成として3部構成をとったというのも工夫した点ですね。第1章がガバナンス、第2章がファイナンス、第3章がM&A・設立という章立てになっていて、流れに沿って最初から最後まで読んでいただくと、最低限押さえておいてほしい会社法判例の全体像が一気にわかるかと思います。

久保田 たしかに40しか判例がない中で、一般的な教科書と同じような分類、項目だてにすると、すごく細切れになっちゃうんですよね。3部構成にして、それぞれのイントロダクションで全体を統轄していくような記述を設けたというのも、いいアイディアだったと思います。このイントロダクションを読んでから個別の判例を読んでもらえると、全体の位置づけの中でなにが問題になっている判例なのか、似たような判例との関係なども把握しながら解説を読んでいただけるかなと思います。

苦労したこと

松元 いま工夫したポイントをいろいろ挙げていただきましたが、逆に苦労したところで、記憶に残っていることはありますか。

久保田 ふつう判例解説って、判例の紹介があったあと、関連する学説の対立などを書くのが一般的だと思うのですけど、僕らは途中でそれをやめたんですよね。

松元 そうでした。「学説」の議論も大事だけど、少し難しくなってしまうので、まずは判例を理解してもらうことを優先しようということになったのですよね。

久保田 だから、判例の内在的な理解をなるべく示そうとしました。もちろんそれに対しての学説の評価はあるわけですけど、それは措いておいて、この判例がなにを考えたのかを書いていくことに重点を置きました。

松元 学説の議論の紹介があった方がよいかなというときも、「学説」っていう言葉は使わないというルールを設けましたね。「学説」という言葉を消して書き換えようとなると、そこでまた、初学者にわかってもらうためにはどう説明すればいいのかというのをもう1回考えるきっかけになりました。

久保田 百選とはだいぶ中身が変わりましたよね。百選はその判例を素材にしながら、そのテーマについて解説するという側面があるのに対して、僕らはその判例自体にフォーカスを当てるという。しかもわかりやすく。

松元 おっしゃるとおりだと思います。いいこと言ってますね(笑)。

久保田 こうやって褒められて(笑)。

舩津 そうそう(笑)。

松元 判例の内在的な理解を示そうとした、という点については、実は、編集会議の中で、3人の判例の理解の仕方が少し違うということも何回かありました。その場合には、かなり時間をかけて議論して、少なくともこの部分に関しては全員納得できるというところまで落とし込みをしています。その結果、比較的一般的な理解が紹介されていると思いますので、初めて会社法を勉強する方にとっては、取り組みやすいのではないかなと思います。

会社法のエンピツくん

松元 あと、エンピツくんは大変でしたね。

舩津 「はしがき」にも書いてあるように、通読できる判例教材を目指しましたので、全体につながりをもたせるということで、エンピツくんを活用しようということになったんですよね。

松元 エンピツくんは、START UPシリーズに登場するキャラクターで、『会社法判例40!』では、このエンピツくんが会社に関わるいろいろな立場を体験していくという形で進めました。まず、エンピツくんに、友達と一緒に会社を立ち上げてもらって、その会社が順調に大きくなって、上場する、というストーリーになっています。その中で、取締役であるエンピツくんが、株主総会のルールや取締役の義務や責任について勉強しなきゃ、ということで、各項目への導入になっています。エンピツくんが立ち上げた会社は、最終的には株式会社NAKANOと合併するので、エンピツくんはM&Aも経験することになります。
 結構難しかったのは、この本では閉鎖会社についても取り上げたいということで、エンピツくんをどう閉鎖会社と関わらせるかという問題でした。そこで久保田さんが作ってくださったのが、80頁1行目のセリフです。ちょっと久保田さん、そのセリフ読み上げていただけますか? エンピツくんとして(笑)。

久保田 エンピツくんとして……。

舩津 すごい罰ゲームやな……。

久保田 「なんか、お金が儲かりすぎて、使い切れないな。」(棒)

一同 (笑)

久保田 「ここは思い切って、非上場のベンチャー企業の株式でも買ってみようかな。」

松元 エンピツくんにどうやって閉鎖会社と接点をもってもらうか難しいなと思っていたところに久保田さんがこのセリフで見事に解決してくれて。
 ただ解決してくださったのはいいんですけど、「お金が儲かりすぎて使い切れないな」っていう、なんかちょっと嫌な感じのキャラクターになってしまいましたよね。

久保田 そうですね。ちょっと鼻につく感じのキャラクターに(笑)。だからちょっと修正して、最初はもうちょっと毒気のある感じでしたが、最終的にはどんどんマイルドになりました。でも、エンピツくんのセリフはぜんぶ松元さんが監修したので、すべての責任は松元さんに……。

松元 いやいや、私はセリフを整えただけですから!

こういう人に読んでほしい!

松元 次に、こんな人に使ってほしい、ということで、学部で教えてらっしゃる立場の舩津さんからいかがですか。

舩津 判例百選という素晴らしい教材がありますが、学部生がいきなり百選を読むということはかなり難しいというのを体感していました。この本は、法学部の、百選を読むにはハードルが高いと思っているような初学者の方が読むといいのかなと思います。
 あと、初学者という意味では法学部に限らなくて、他学部で会社法を勉強している学生さんでも難なく読めると思います。法律用語についても、難しいと感じそうなものにはなるべく注を入れたりして工夫しているので、読みやすくなっているはずです。

松元 おっしゃるとおりだと思います。ぜひこの本で、「あ、わかる」という自信をつけてほしいなと思います。
 久保田さんはロースクールで教えてらっしゃるわけですが、ロースクール生だとこの本をどのように使うことがお薦めでしょうか。

久保田 ロースクールの学生も、未修の学生はまずこれで勉強するのがいいと思いますね。未修の学生にも百選はちょっとハードルが高いので、もちろん最終的には百選を使ってほしいですけど、まずはこの本で勉強する。これで勉強するとなにがいいかと言うと、重要な判例を厳選していることと、内容がわかりやすいので、二重の意味で未修の学生にはいいんじゃないかと思います。また、既修の学生がざっと読んで復習するのにもとてもいいのではないかと思います。

松元 そうなんですよね。司法試験との関係でも、商法に関しては、最近の問題は基本的なことがしっかりわかっているかということを問うような問題も多い印象を個人的には受けていて、まずはこの本の内容を確実に理解することが、司法試験との関係でも役立つような感じもします。

久保田 すこし突っ込んだことは注で書いてますので、注もあわせて読んでもらえれば、かなり理解が進むのではないかと思います。

松元 あと、この本は、「通読できる判例教材」というのをコンセプトにしていますので、例えば、ロースクール入学を控えて最低限押さえておきたい会社法の判例の知識をざっと勉強したい方とか、司法試験合格後、修習中は会社法の勉強をほとんどしなくてすっかり会社法を忘れてしまった若手の実務家の方とか、会社法の重要判例を改めて確認しておきたい企業法務のご担当者にも、お手に取っていただければ嬉しいです。

久保田 これを読んでから、『会社法判例の読み方』(飯田秀総・白井正和・松中学著、有斐閣2017年)や百選に行っていただくと、理解が非常に深まると思いますよね。だから、既修の学生も1回こっちに戻ってきてもらって、この本でもう一度基本を確認して、おさらいしてから改めて難しい本へ行ってもらうといいなと思います。

読者へのメッセージ

松元 では最後に、読者へのメッセージということで、先生方がこの本にかけた熱い想いなどをお話しいただければと思います。久保田さんからお願いします。

久保田 (手元の原稿を読み上げて)「会社法について、判例の勉強は会社法上のさまざまな制度の趣旨の勉強と並んで最も重要なものだと思います。しかし、制度趣旨は理解できても……」

松元 なんかいきなり堅くなりましたけど(笑)。

久保田 でも、堅いのは文字に起こしたら伝わらないでしょ?

松元 でも文字に起こしても堅いですよね?

舩津 堅い。

久保田 「制度趣旨は理解できても判例はなかなか理解できないという学生は少なくないですよね。たしかに裁判例の中にはまどろっこしい言い方をしていたり、あるいは逆にことばが足りなかったりすることもありますので、なかなか理解できないという学生の気持ちもわからないではないです。
 また、事案も重要なのに、従来の判例解説の本をみると、必ずしも事案がわかりやすく書かれているわけではないと。このため多くの学生は事案を読まないためにますます裁判例のイメージがわかないとか、あるいは当該裁判例の射程がどこまで及ぶかといった視点をもちづらいという問題が生じるのではないかと思います。本書ではこのような問題を少しでも克服できるよう、記述を工夫しました。本書で、会社法に関する裁判例の理解を深めて、少しでも会社法を好きになってもらえればいいなと思います。」以上です(笑)。

舩津・松元 ありがとうございました(笑)。

松元 では舩津さん、お願いします。

舩津 この『書斎の窓』の読者はおそらく先生方なので、なんてレベルの低いことをと思われるかもしれないのですけど、もしかしたら、この本でも、「事案をみてみよう」の段階で、「うわー、字がいっぱい書いてある」と、「なんか読みづらいな」と思う学生も、いるかもしれない。でも、冒頭の松元さんのお話にもありましたが、この判例教材のポイントは「読み解きポイント」だと思っていまして、「事案をみてみよう」だけではなにを言ってるのかいまいちわからないという学生さんは、まず「読み解きポイント」を読んだら、これはこういう事案なんだなというのが頭に入るので、その後なら、「事案をみてみよう」もすっと読めるんじゃないかなと思います。あと、「読み解きポイント」と「この判決が示したこと」をちらっと見ただけでも、この判例はこういう事案のときにこういう判断をしたんだなというのがすぐに復習できると思います。そういう、事案に即して判例を理解できるような教材になっていると思うので、ぜひ活用していただきたいと思います。

松元 今回、自分が会社法を勉強し始めたときにこういう本があったらとっかかりやすかったなという本を作りたいと思って取り組んできました。ぜひ多くの方に手に取っていただいて、コーヒー片手にぱらぱらっとめくっていただきたいです。1冊なんとなく眺めていただくと、会社法の全体像がきっと見えてくるんじゃないかなと思います。私自身も勉強を始めた当初は会社法ってすごく難しいなと感じていましたが、いまはすごく面白いなと思っているわけなので、読者の方々が、ちょっとでも「あ、なんかわかる」とか「面白いな」とか思っていただけたらすごく嬉しいです。
 ここまで、本書の狙いや特徴についていろいろとお話ししてきました。3人の共通の願いは、この本を読んでくださった読者の皆様が、会社法の判例を理解できるという自信をつけ、面白さを感じて、会社法を好きになってくださることだと思います。この本が多くの読者の方のお手元に届くことを願って、本日の企画のまとめとさせていただきます。どうもありがとうございました。

(2020年1月10日収録)

有斐閣 書斎の窓
2020年3月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

有斐閣

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