食品会社を早期退職した青葉一成は、小規模スーパー十数社の共同仕入れ会社に入社するが、社長の嫌がらせから加盟社でつぶれかけた「ひなたストア」での研修を命じられる。
同店は品ぞろえや客の入りが悪く、店員に活気もない。近くに人気スーパーが2軒もあり、ライバル店の「スパイ」と思い込んだ店長からは冷たくされる。そんななか、店を「立ち直らせてみせる」と心に決めた一成は女性スタッフや隣家の老女からヒントも得て、次々と改善策を提案し…。
さえない中年男を中心に店の再生に取り組む人々の姿がまぶしい。(山本甲士著、小学館文庫・650円+税)
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2020年3月8日 掲載
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