『あのころ、早稲田で』
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【気になる!】文庫 『あのころ、早稲田で』
[レビュアー] 産経新聞社
戦後ベビーブーマーの第一陣だったコラムニストの著者が、昭和40年に入学した早稲田大学での4年間の青春を振り返るエッセー。
著者は、<立派な左翼になりたくて>左翼学生の巣窟といわれたサークル「社研」に入ったが、学生運動の激化などに戸惑い、やがて<私は「思想的人間」ではないな>と自覚していったという。本書では、そんな日々と、音楽や映画、演劇、本、喫茶店など当時の若者文化、風俗もたどる。
同学年で「部室仲間」だった評論家、呉智英氏との文庫化記念対談も収録。世代を問わず、自分の学生時代を思い出すきっかけにも。(中野翠著、文春文庫・720円+税)