現代詩の世界で絶大な人気を誇る詩人が、自身の好きなものについてつづったエッセー。マックグリドルや水族館、ポケットモンスターなど、48の「好き」を3層のテキストで書き分けている。
例えば、ミッフィー。絵本やアニメで人気のキャラクターは、うれしいときも怒ったときも無表情で、その心情のわからなさが心地よいという。さらに、福だるま型のミッフィーのぬいぐるみの魅力を説き、ミッフィーから人と人との関係性を探るなど、さまざまな方向から好きなものを分析している。詩人ならではの感性と、ものの見方が秀逸だ。(リトルモア・1200円+税)
-
2020年4月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです