『流人道中記 上・下』浅田次郎著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

流人道中記(上)

『流人道中記(上)』

著者
浅田 次郎 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784120052620
発売日
2020/03/09
価格
1,870円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

流人道中記(下)

『流人道中記(下)』

著者
浅田 次郎 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784120052637
発売日
2020/03/09
価格
1,870円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『流人道中記 上・下』浅田次郎著

[レビュアー] 産経新聞社

 万延元(1860)年、姦通(かんつう)の罪を犯したという旗本・青山玄蕃に、奉行所は切腹を命じる。しかし「痛えからいやだ」と拒否する罪人に、蝦夷(えぞ)松前藩への流罪判決が下された。事の子細を知らされず、見習与力の石川乙次郎が押送人に選ばれ、奥州街道を北へ進む。

 本来の格式は相当上位で三十半ばの玄蕃にたびたびちゃかされ、数え19の乙次郎の不満は募るばかり。しかし、道中出会う複雑な事情を抱えた人々と向き合う流人の姿勢に、見る目が変わっていく。乙次郎が自らの生い立ちを語りだすと、切腹を拒んだ玄蕃の真意も明らかになっていく…。(中央公論新社・各1700円+税)

産経新聞
2020年4月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク