【気になる!】コミック『治虫の国のアリス』

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【気になる!】コミック『治虫の国のアリス』

[レビュアー] 産経新聞社

 手塚治虫作品と「不思議の国のアリス」を掛け合わせた異色の漫画。

 手塚マニアのお姉さまに漫画全集を読んでもらっていた少女・アリスは、うさぎを追いかけるうちに穴に落ちてしまい、手塚作品の世界観が広がる「オサムランド」に迷い込む。登場するのは火の鳥にヒゲオヤジ、ロック…と、手塚作品におなじみのキャラクターたち。不条理なストーリーに終始するかと思いきや、終盤にグッとくる展開が待ち構えていた。情報量の多さ、パロディーのマニアックさに脱帽。手塚作品への愛を詰め込んだ力作だ。(手塚治虫原作、上野顕太郎再構築・作画、マイクロマガジン社・700円+税)

産経新聞
2020年7月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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