『たかが殺人じゃないか』
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『たかが殺人じゃないか 昭和２４年の推理小説』辻真先著
［レビュアー］ 産経新聞社
戦後の学制改革で新制高校３年生になった風早勝利は、名古屋市内の男女共学校に通い始める。勝利が属する推理小説研究会は女性顧問の勧めで、夏休みに映画研究会と合同で１泊旅行を計画。男女生徒５人で向かった近隣の温泉地で、密室殺人事件が発生した。
ミステリー作家を目指す勝利は仲間や顧問教師と犯人を探す一方、この事件を小説にしようと試みる。警察も事件を解明できないなか、今度は学校施設でも殺人事件が起きてしまう…。
復興へと向かう地方都市を背景に、思春期に戦争を体験した生徒の境遇と複雑な胸の内を描く。（東京創元社・２２００円＋税）
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2020年8月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
