Pebbles Books「写真のように鮮明な家族の記憶」【書店員レビュー】 レビュー トーハン e-hon [レビュー] (エッセー・随筆) 『背中の記憶』 著者 長島 有里枝 [著] 出版社 講談社 ジャンル 文学/日本文学、評論、随筆、その他 ISBN 9784062931083 発売日 2015/07/15 価格 880円(税込) で購入する ネット書店で購入する 書籍情報:JPO出版情報登録センター ※書籍情報の無断転載を禁じます 写真のように鮮明な家族の記憶 [レビュアー] Pebbles Books(書店員) タバコをふかす祖母の背中、親戚と反りの合わない叔父の泣き姿、保育園で泣いている幼き日の自分など、写真家である著者の記憶は微に入り細を穿って鮮明です。 あとから補正が入っているからと錯覚させられるほどに、その記憶の筆致はなめらかで自然であり、そして強烈です。 角田光代が解説にて、この作品をエッセイと分類したらいいのか、小説と分類したらいいのか分からない。どちらでもよくて、ただひたすらにすごい作品であると評しているのも大いに頷けます。 圧倒的な没入感を得られる1冊です。 2020年4月23日 掲載 ※この記事の内容は掲載当時のものです 講談社 長島有里枝 Pebbles Books 背中の記憶