世界のカエル大図鑑 ティム・ハリデイ著

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世界のカエル大図鑑

『世界のカエル大図鑑』

著者
ティム ハリデイ [著]/吉川 夏彦 [監修]/島田 知彦 [監修]/江頭 幸士郎 [監修]/倉橋 俊介 [訳]/坂東 智子 [訳]/日野 栄仁 [訳]/世波 貴子 [訳]
出版社
柏書房
ジャンル
自然科学/生物学
ISBN
9784760152353
発売日
2020/09/14
価格
11,000円(税込)

書籍情報:openBD

世界のカエル大図鑑 ティム・ハリデイ著

[レビュアー] 三中信宏(進化生物学者)

 全世界の代表的なカエル600種を集めた大図鑑。みごとなカラー写真の数々と解説文はカエルに対する先入観を打ち砕くのに十分だ。

 日本産の多くのカエルは地味で目立たない保護色だ。しかし、南米産のヤドクガエル類は致死的な強い毒素を誇示する赤青黄の派手な警告色模様をひけらかす。体長わずか1センチにも満たないガーディナーセーシェルガエルもいれば、30センチ超で体重3キロもある巨大なゴライアスガエルもいる。フウハヤセガエルは超音波を発してメスを惹(ひ)きつけ、ボールガエルは“ティンパニ”のように轟(とどろ)く鳴き声を発し、ヒラバチガエルの鼻にかかった「アンッ」というあやしい声とよりどりみどり。

 たとえ過酷な環境にあっても生物はひたすら生き延びるすべを探し出す。カエルの多様性はその帰結である。葉の付け根に溜(た)まったわずかな水の中で一生を過ごしたり、よりによって水とは縁遠い乾ききった砂漠の砂の中で暮らすカエルもいる。しかし、環境破壊とツボカビ症の猛威は多くのカエルを窮地に追い込んでいる。倉橋俊介・坂東智子・日野栄仁・世波貴子訳。(柏書房、1万円)

読売新聞
2020年10月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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