『日本印刷文化史』印刷博物館編

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

日本印刷文化史

『日本印刷文化史』

著者
印刷博物館
出版社
講談社
ISBN
9784065204528
価格
2,200円(税込)

書籍情報:openBD

『日本印刷文化史』印刷博物館編

[レビュアー] 産経新聞社

 日本の印刷物は、8世紀の「百万塔陀羅尼(だらに)」が始まりとされる。本書では、現代まで1200年を超える印刷の歴史を探り、その価値を考察する。

 平安時代の菩薩の図像が印刷された仏教版画、鎌倉時代から室町時代までの仏教寺院が印刷した経典、安土桃山時代から江戸時代初期には豊臣秀頼、徳川家康らによる印刷・出版合戦が繰り広げられたという。そして現代、機械化と電子化で印刷技術が進歩し、大部数から多品種の印刷物まで短時間で多様に製作される時代に。

 綿密な調査から、紙に残された印刷の文化としての重要性が見えてくる。(講談社・2000円+税)

産経新聞
2020年10月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク