『日本のデザイン 1945-』ナオミ・ポロック編著、北川玲訳
[レビュアー] 産経新聞社
イタリアのデザイン、北欧のデザイン…なら、何となくイメージがわく。でも日本のデザインって何だろう。近くにありすぎて、意外とぼんやりしている。
家具、電化製品、グラフィック、布、雑貨など、戦後から今に至る日本のデザイン史を豊富なビジュアルと解説でひもとく一冊。編著者は日本の建築・デザインに造詣が深い米建築家。日々の暮らしをちょっぴり“上質”にするデザインに、日本らしさを見る。
例えばおにぎりの包装フィルム。海苔(のり)を湿らせることなく、手がべたつくことなくおにぎりを食べられる幸せ。なるほど、深い。(河出書房新社・7200円+税)