『日本の歴史366』
書籍情報:openBD
【児童書】『日本の歴史366』小和田哲男監修、TOA絵
[レビュアー] 黒沢綾子
■きょうは何があった日?
長い歴史を振り返れば、いつの日も、何かが起きていたことがわかる。うるう年も含めて366日、毎日「その日にあったこと」を学べる本だ。
例えば1月21日は江戸幕府を倒そうと、薩長同盟が結ばれた日。3月24日は平安時代、栄華を誇った平氏がついに壇ノ浦でほろびた日。そして6月29日は伝説のロックバンド、ザ・ビートルズが初来日した日(昭和41年)…。明治よりも前の時代は旧暦なので少しややこしいが、すべて西暦も併記。一コマ漫画や間違い探し、クイズなど、子供たちを飽きさせない工夫がちりばめられている。
きょうは12月20日。大正3年、赤レンガづくりの東京駅が開業した日だ。早朝、横須賀行きの第一列車の出発を見ようと、大勢の人が押し掛けたという。
うれしい出来事も悲しい出来事もあるが、すべてが積み重なった上で、今がある。勉強だと身構えなくても、ページをめくるごとに自然に歴史に興味がわく。親子で楽しめそうだ。(主婦の友社・1800円+税)
黒沢綾子