【気になる!】コミック『紫電改343(1)』
[レビュアー] 産経新聞社
先の大戦末期、えりすぐりのエースパイロットを集めた飛行部隊「第三四三海軍航空隊」を描いた漫画。
物語の始まりは昭和19年のフィリピン。“破壊王”の異名で恐れられた海軍パイロットの菅野直(かんの・なおし)大尉は、戦況の悪化もあり特攻に志願するも、軍令部主務参謀の源田実大佐から止められる。源田の狙いは、「本土防衛の切り札」「空の砦(とりで)」となる飛行部隊の結成。〈盾は時に剣となる〉。源田はその指揮官に菅野を充てるべく海軍内を奔走する。
敗色濃厚の中、日本を守るべく命を懸ける若き戦闘機乗りたち。その志は熱く、読み応えは爽やかだ。(須本壮一著、講談社・640円+税)