経済記者50年の著者が四半世紀にも及ぶ日本の経済停滞の真因が経済失政にあり、政策を改めれば日本は確実に再興すると説く。鍵は脱デフレにあり、財政と金融の両輪をフル稼働させるべきだが、アベノミクスは緊縮財政と消費税増税のせいで頓挫した。
日本は世界最大の余剰資金保有国ながら大半が対外投資に回り、中国膨張を支えてきたとも分析。このままではコロナ後も円高デフレ不況が続くと警告し、政府は国債を継続的に大型発行して国内の成長分野へ投入すべきと説く。平易な語り口とグラフを駆使した現代経済入門書でもある。(ワニブックス・1300円+税)

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2021年1月17日 掲載
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