『松かげに憩う 1』
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【気になる!】コミック『松かげに憩う(1)』
[レビュアー] 産経新聞社
幕末の思想家、吉田松陰の29年の生涯を、弟子や家族の視点から描いた漫画。
「狂うた男は美しいぞ」と叫び激高する松陰に戦慄した若き日の伊藤博文。叔父から殴られながらも学問に打ちこむ松陰を応援し続けた兄の梅太郎。コンプレックスに似た感情を松陰に抱く高杉晋作…。彼らの視線を通じ、妖しくも美しい松陰の姿が浮かび上がる。
著者は、話題の漫画『ここは今から倫理です。』を手掛ける雨瀬シオリさん。大河ドラマなどで描かれる「教育者」の一面だけではなく、松陰の秘めた「狂気」も余すことなく描かれているのが良い。(雨瀬シオリ著、秋田書店・650円+税)