パイ インターナショナル編「日本人建築家が建てた、海外の美しい建築」

レビュー

9
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日本人建築家が建てた、海外の美しい建築

『日本人建築家が建てた、海外の美しい建築』

著者
パイ インターナショナル [編集]
出版社
パイ インターナショナル
ジャンル
芸術・生活/写真・工芸
ISBN
9784756254214
発売日
2020/10/19
価格
2,035円(税込)

書籍情報:openBD

パイ インターナショナル編「日本人建築家が建てた、海外の美しい建築」

[レビュアー] 仲野徹(生命科学者・大阪大教授)

 「一創造百盗作」、偉大な生物学者、故・大野乾(すすむ)の名言だ。ゴッホのような大芸術家であっても、創造は一度きりで、あとは自己の模倣にすぎない。だから、あぁこの絵はゴッホだろうと推量することができる。

 それと同じで、海外で手がけた建築であっても、安藤忠雄は安藤忠雄らしいし、磯崎新は磯崎新らしい。施主はその「らしさ」を期待して依頼するのだから当然のことだろう。

 しかし、この写真集にある55の建築を眺めていると、それぞれの「らしさ」はありながらも、少し違った印象をうける。日本での作品よりえらくダイナミックでスケール感が大きい。どうしてなのだろう。

 写真は南仏モンペリエにある藤本壮介の建築。大きく突き出たバルコニーがリビングルームとしての役割とは何て素敵なんだ。

 この本を片手に世界を旅してみたくなった。(パイ インターナショナル、1850円)

読売新聞
2021年1月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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