首都が壊滅し10万人超の死者を出した関東大震災(大正12年)を教訓に、帝都復興院総裁の後藤新平のもと、まとめられた「帝都復興計画」。現代の東京の骨格をつくったこの計画に従い、「復興建築」が次々に建てられた。耐火・耐震性の高い、鉄筋コンクリート造の建物だ。
「日本橋高島屋S.C.本館」や神田錦町の「学士会館」、神保町の古書店「一誠堂書店」など現存するものもあるが、多くは再開発で失われていった。100年前の被災地に立った人々は何を考え、建築と街をつくってきたのか。近代東京の原点を振り返る。(トゥーヴァージンズ・1900円+税)
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2021年2月14日 掲載
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