久世番子著、栗原祐司監修 「博物館ななめ歩き」

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博物館ななめ歩き

『博物館ななめ歩き』

著者
久世 番子 [著]/栗原 祐司 [監修]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784163912738
発売日
2020/10/15
価格
1,320円(税込)

書籍情報:openBD

久世番子著、栗原祐司監修 「博物館ななめ歩き」

[レビュアー] 宮部みゆき(作家)

 この大満足本に、一つだけ異論を唱えたい。ちっとも「ななめ歩き」じゃありません!

 細かな書き込みを隅々まで読むには、拡大鏡の装備をお勧めしたいくらいである。「東京の博物館」「全国の博物館」「期間限定特別展」の三章に分けて九十四か所の博物館を紹介しており、そのチョイスがまたマニアックでユニーク。東京の墨田区に「鍼灸(しんきゅう)あん摩博物館」があるなんて知らなかった。荒川区の「都電おもいで広場」はそのまま小説のタイトルになりそうだ。「三鷹市星と森と絵本の家」と立川市の「国立極地研究所 南極・北極科学館」、調布市の「芸能美術文庫PAL」は、バスツアーで回れそう。

 全国六千二百館以上を訪ねたというミュージアム・フリークの栗原さんと、なまけ者を自称するまんが家の久世さんのコンビは絶妙。この絵だからこの楽しさがあるのです。(文芸春秋、1200円)評・宮部みゆき

読売新聞
2021年2月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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