京大のサークル・ミステリ研出身で新潮社で新人賞事務局、小説誌編集長も務めた著者が、編集者側から見た「小説を読み書きするうえでの基本的なセオリー」をまとめた貴重な一冊。
まずは〈謎〉〈伏線〉〈論理的解決〉からなるミステリ論、ジャンル別の特徴を解説。各論では長編・短編の基準、「リアリティ」「人間が書けている」「心理描写」など小説執筆のテクニック、さらに作品名、ペンネームのつけ方、新人賞投稿のアドバイスも。
具体例として古今東西のミステリ作品も魅力的に紹介されており、ブックガイドにもなりそうだ。(新井久幸著、新潮新書・760円+税)
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2021年2月28日 掲載
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