旅の思い出まで蘇る?! JR東日本の駅弁が勢ぞろい

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駅弁味の陣2020 公式ガイドブック うまい駅弁

『駅弁味の陣2020 公式ガイドブック うまい駅弁』

出版社
オレンジページ
ジャンル
芸術・生活/諸芸・娯楽
ISBN
9784865933970
発売日
2020/10/15
価格
1,100円(税込)

書籍情報:openBD

旅の思い出まで蘇る?! JR東日本の駅弁が勢ぞろい

[レビュアー] 夢眠ねむ(書店店主/元でんぱ組.incメンバー)

 もう装幀からガッシリ掴まれる心……いや、胃袋? 大ぶりな鮭にアルミカップ入りたっぷりいくら、ガリに奈良漬にあんずがのった「さけめし」がデデーンとデザインされている。どうやら、駅弁界にも総選挙というものが存在するようで、その名を「JR東日本駅弁味の陣」というそうだ。2012年から始まっており、この弁当は19年の王者、「大将軍」に輝いたらしい。

 読み進めるとこれまで大将軍になった駅弁が載っており、おかずひとつひとつに解説が入っているのが楽しい。わあ、ずっと気になっていた「えび千両ちらし」の鮨飯にはくるみとかんぴょうが混ぜてあるの!? こはだの酢じめはわさび醤油にくぐらせているんだ。初めて青春18きっぷで旅行した時、長い待ち時間で食べた「牛肉どまん中」は二代目将軍か、美味しいもんなあ……と、自分が行った旅の思い出が蘇ってくる。

 歴代大将軍紹介の後はロングセラーから新作まで、JR東日本の様々な駅弁が1種につき1ページ丸ごと紹介されている。ガイドブックなだけあり、自分で書き込める評価欄に塗りつぶせる5つの☆とMEMOがあるのもニクい。私なら岩手の「鮭いくらまぶし弁当」か宮城の「宮城県産銀鮭のはらこめし」、新潟の「鮭の焼漬箱入りむす美」もいいなあ……ってどれだけ鮭好きなのよ。でもこの駅弁を食べられるルートで旅に出たいなぁ、主役が駅弁の旅もアリだな。これで予習しておけば、いざ旅に出て乗り換え時間が5分しかなくってもミスなく選べるだろう。

 なんと135年もの歴史がある駅弁だが、コロナ禍でかなり厳しい状況なんじゃないだろうか。まだなかなか遠出は出来ないし、本来の楽しみ方とはズレてしまうけれど、通販もあるし、東京駅に寄った時に「駅弁屋 祭」で買ってみるのもいい。これまで旅の彩りとしてお世話になった駅弁が途絶えてしまわないように、家の中でも楽しみたい。

新潮社 週刊新潮
2021年4月1日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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