解剖学者の養老先生が昨年、26年ぶりに東大病院を受診したら心筋梗塞が判明した。本書は、緊急入院・治療の顛末(てんまつ)や死生観、医療とのかかわり方などを主治医との対談形式で紹介している。
病院嫌いを公言してきた養老先生だが、現代医療を否定しているわけではない。病院を受診したのは体調が悪くてどうしようもなかったからで、健康診断などでのデータをうのみにするのでなく、身体の声を聞こえるようにしておくことの大切さを説く。
昨年12月に18歳で亡くなった愛猫・まるの写真がちりばめられているのもうれしい。(エクスナレッジ・1540円)
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2021年4月18日 掲載
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