『星落ちて、なお』澤田瞳子著

レビュー

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星落ちて、なお

『星落ちて、なお』

著者
澤田 瞳子 [著]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784163913650
発売日
2021/05/12
価格
1,925円(税込)

書籍情報:openBD

『星落ちて、なお』澤田瞳子著

[レビュアー] 産経新聞社

 幕末から明治中期に活躍した人気絵師・河鍋暁斎(きょうさい)の娘、とよの一代記。暁斎は花鳥画から風刺画まで多彩な画業を残した。戦後は忘れられていたが、近年は再評価が進んでいる。

 本作は女絵師・とよが父を亡くした場面から始まる。河鍋一門の行く末がとよの双肩にかかるが、絵で結ばれていた家族のバランスは崩れ、暁斎の画風を受け継ぐ腹違いの兄とのきょうだい相克も。

 欧化と揺り戻しを経て日本画壇が変化し、暁斎が過去の画家となる中、とよは時代とどう向き合うのか。日清戦争や関東大震災も背景として書き込まれ、読み応えがある。(文芸春秋・1925円)

産経新聞
2021年5月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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