『評伝 大野伴睦 自民党を作った大衆政治家』丹羽文生著

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評伝 大野伴睦

『評伝 大野伴睦』

著者
丹羽文生 [著]/大野つや子 [監修]/大野泰正 [監修]
出版社
並木書房
ISBN
9784890634071
発売日
2021/05/07
価格
1,650円(税込)

書籍情報:openBD

『評伝 大野伴睦 自民党を作った大衆政治家』丹羽文生著

[レビュアー] 産経新聞社

大野伴睦(ばんぼく)と聞けば、横車を押して地元に新幹線の新駅を建設させた、あの代議士かと思う人も多かろう。戦前は政友会、戦後は自民党代議士として活躍、議長をつとめ、総理総裁も手中にしかけた。

代名詞である義理人情にまつわる逸話も多い。不倶戴天(ふぐたいてん)の敵、三木武吉(ぶきち)の熱誠に打たれて和解、保守合同を成し遂げた。恩人の鳩山一郎が自由党から新党を結成したときは男泣きしながら諫言(かんげん)した。古くさい政治スタイルが爽快感すら感じさせてくれるのは、理非をわきまえた行動のゆえだろう。

著者は気鋭の政治学者。難解さはなく、政治小説を読む面白さだ。(並木書房・1650円)

産経新聞
2021年6月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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