ことばをうまく言い換えて、会話の好感度をあげるテクニック

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一生使えるポジティブ言い換え言葉 - 好感度も運気もあがる魔法の言葉選び -

『一生使えるポジティブ言い換え言葉 - 好感度も運気もあがる魔法の言葉選び -』

著者
えらせん [著]
出版社
ワニブックス
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784847070792
発売日
2021/07/14
価格
1,485円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

ことばをうまく言い換えて、会話の好感度をあげるテクニック

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

ピンチ→チャンス

間違い→異なる視点

疲れた→出し切った

孤独→自立している

難しい→やりがいがある

わがまま→こだわり

退屈→平穏無事

無駄遣い→未来への投資

愛想笑い→空気を読める

(38〜39ページより抜粋)

このように、普段なにげなく使っている「いつものことば」の言い換えをすると、印象は大きく変わります。

たとえば「ピンチ」ということばが持つ絶望的な印象も、それを「チャンス」だとすれば前向きなニュアンスが生まれるわけです。

一生使えるポジティブ言い換え言葉 – 好感度も運気もあがる魔法の言葉選び』(えらせん 著、ワニブックス)は、こうした“言い換えことば”のメリットに注目した一冊。

きょうは第2章「シーン別 言い換え言葉」内のシーン③「断る・誤る」に注目してみましょう。

断る場面ではお互いにネガティブな気持ちになりがちですが、「断ることで評価が上がることば」があると著者は主張しているのです。

リスケジュール提案を言い換えてみると

先約がありまして

次の機会はお付き合いしますので、 また誘ってください

本当は行きたいのに、都合が合わず誘いを断らなければならない場合、「すみません、その日は行けません」と伝えるだけだと、「本当は嫌だから行けないのか」「誘われたことをよく思っていないのか」「予定が忙しいのか」など、相手にいろいろなことを考えさせてしまうことに。

断り文句は、ことば足らずになると誤解されがちなので、ことばを補完して思いを正確に伝えるべきだということです。

その時に使える接続紙は「だけど」です。「今日は行けない。だけど……」と続けることで、自然とフォローの言葉が出てきます。

「今日は先約がありまして……(だけど)」+「次の機会はお付き合いしますので、また誘ってください」と言えば、真意は伝わりますね。

ぜひ「今日は無理だけど、他の日なら行きたい」という意思を言葉にして伝えましょう。

マイナスの言葉とマイナスの接続詞の掛け算は、プラスになるんです。(119ページより)

他にも「きょうは調子がよくないので、やめておきます(だけど)また来週にしませんか?」など、こちらから別の日程を提案するのもいいそうです。(118ページより)

代替案を言い換えてみると

明日までは無理です

明日に全ては無理ですが、 半分は終わらせます

なにか依頼をした際に「これは無理ですね」と返されると、「この人は誠意がない」と勘違いされがち。そこで、「やる気や気持ちはあるのに、どうしてもできない」場合は、「どこまでならできるのか」を添えれば好印象が生まれるといいます。

そうすれば相手は、「だったら他の人に頼むか」とか、「期日を遅らせてもいいだろうか」などと判断できるようになるわけです。

「◯◯はできないけど、△△ならできる」。この構文を使うと、いろいろなパターンの断りの文章を作ることができます。

「すべてはできませんが、一部ならできます」「今回はできませんが、次回なら大丈夫です」「私にはできませんが、できる人を紹介します」といった具合です。(123ページより)

仮にすべてを断りたい場合でも、「今回はお受けできませんが、応援しています(応援ならできる)」「それは無理ですけど、他の方法なら協力できます」など、最後にポジティブなことばを持ってくるとマイルドな印象が生まれるわけです。(122ページより)

きっぱり断りたいときは?

あ、その日は予定があって……

ごめん、行けない。 でも誘ってくれてありがとう

どんなことでも、「終わり」を決める人は主導権を握ることができるもの。そのため会話で流れをコントロールしたいのであれば、「シメのことば」を口に出せるようになるといいと著者。

ちなみにシメのことばとは、「また時間があるときにでも」「でも誘ってくれてありがとう」など。

誘いを断りたい時に、シメの言葉を使わずに理由だけ言うと、代替案を言われる隙が生じてしまいます。

「あ、今お金がなくて〜」→「じゃあ、おごるよ」、「えっと、今日は忙しくて〜」→「じゃあ、いつ暇してる?」など……。

一方、理由なしでシメの言葉を付け加えると、「ごめん、また時間がある時にでも」「ごめん、でも誘ってくれてありがとう」。

そう、会話の流れが「行く」「行かない」を超越するのです。(125ページより)

「また時間があるときにでも」のポイントは、は時間を理由にしながらも具体的な日程を持ち出さないこと。

仮に「いつなら空いてる?」と食い下がられたとしても、「また確認しておきます」と返せば主導権はこちらに戻るわけです。

なお完全に断りたいときは、余計な理由は口に出さずに会話をシメるべきだとか。「終わりを制するものは、会話を制す」ということのようです。(124ページより)

本書には、「高感度も運気もあがる魔法の言葉選び」というサブタイトルがついています。運気が上がるかどうかはわかりませんが、少なくとも好感度はアップするはず。

よりよく伝えられる人になるために、参考にしてみてはいかがでしょうか。

Source: ワニブックス

メディアジーン lifehacker
2021年7月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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