和食文化学入門 京都府立大学和食文化学科監修

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和食文化学入門

『和食文化学入門』

著者
京都府立大学和食文化学科 [監修]/佐藤 洋一郎 [編集]/母利 司朗 [編集]/平本 毅 [編集]
出版社
臨川書店
ジャンル
芸術・生活/家事
ISBN
9784653044291
発売日
2021/04/08
価格
3,080円(税込)

書籍情報:openBD

和食文化学入門 京都府立大学和食文化学科監修

[レビュアー] 佐藤信(古代史学者・東京大名誉教授)

 和食は、「和食;日本人の伝統的な食文化―正月を例として―」が2013年にユネスコの無形文化遺産一覧表に記載され、また最近食文化を登録文化財として扱うこととなり、国内外で注目を集めている。

 本書は、新設の京都府立大学和食文化学科の監修で、和食文化を総合的かつ学術的に位置づけようとした内容である。作る、食べる、通わせるの三部構成で、農耕、漬けものや料理書の歴史、発酵、酒・米の食品科学や栄養学のほか、おもてなし・まちづくりと食生活の関係まで、そしてユネスコ無形文化遺産への経緯など、多彩な論考からなる。

 農学・歴史学・食品学・栄養学・国文学・都市計画学などからの学際的な視角は、新鮮。とくに、外食の拡大など食生活の変化に応じた飲食店・都市構造の変貌(へんぼう)への展望や、ユネスコ無形文化遺産としては、自然を尊重する社会的慣習が評価され、商業主義や料理の特定が排されたことは、重要な論点であろう。

 文理研究の融合や、京都に限らない郷土料理への視点も望まれるが、和食文化学への招待として、盛り沢山(だくさん)で示唆に富む書といえる。(臨川書店、3080円)

読売新聞
2021年6月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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