戦後台湾の民主化を進め、昨年7月30日に97歳で逝去した李登輝元総統の一周忌に合わせ、緊急出版された有識者による提言集だ。
1995~96年に中国からミサイルを近海に撃ち込まれた有事に際し、現職総統だった李氏は日米との水面下の関係や強いリーダーシップで危機的事態を乗り越えた。いま改めて中国の軍事脅威が強まる中、台湾と隣り合う日本はどう動くべきなのか。
安全保障の専門家や李氏の元側近、学識経験者ら8人が地政学上の観点も踏まえ、それぞれの立場から分析した。「日台は運命共同体」と話していた李氏にささげる一冊だ。(方丈社・1760円)
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2021年8月8日 掲載
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