【気になる!】文庫『歴史の証人 ホテル・リッツ 生と死、そして裏切り』

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【気になる!】文庫『歴史の証人 ホテル・リッツ 生と死、そして裏切り』

[レビュアー] 産経新聞社

パリ中心部の最高級ホテル、リッツ。本書は第二次大戦期を中心に、ドイツ占領軍の拠点ながら民間人の宿泊も許されたこの特殊なホテルに出入りした人々を描くノンフィクションだ。

美術品収集に夢中だったナチス要人ゲーリング、対独協力しつつ戦後もしたたかに生き延びたシャネル、パリ解放に際しリッツ一番乗りを焦る戦前からの常連客ヘミングウェーと、その過程で彼と仲たがいした従軍記者キャパ…。近現代史を彩る著名人たちが織りなす愛憎の群像劇。(ティラー・J・マッツェオ著、羽田詩津子訳、創元ライブラリ・1210円)

産経新聞
2021年8月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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