大人も知らない? ふしぎ現象事典 「ふしぎ現象」研究会編 イースト新書Q  たぶん一生使わない? 異国のことわざ111 時田昌瑞著 マイクロマガジン社

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大人も知らない? ふしぎ現象事典

『大人も知らない? ふしぎ現象事典』

著者
「ふしぎ現象」研究会 [編集]/ヨシタケシンスケ [イラスト]
出版社
マイクロマガジン社
ジャンル
語学/日本語
ISBN
9784867161593
発売日
2021/07/07
価格
1,100円(税込)

書籍情報:openBD

たぶん一生使わない? 異国のことわざ111

『たぶん一生使わない? 異国のことわざ111』

著者
時田昌瑞 [著]/伊藤ハムスター [イラスト]
出版社
イースト・プレス
ジャンル
社会科学/民族・風習
ISBN
9784781680736
発売日
2021/07/12
価格
968円(税込)

書籍情報:openBD

大人も知らない? ふしぎ現象事典 「ふしぎ現象」研究会編 イースト新書Q  たぶん一生使わない? 異国のことわざ111 時田昌瑞著 マイクロマガジン社

[レビュアー] 宮部みゆき(作家)

口に出したい「あるある」

 「テストで、いつもは書けてた漢字をうっかり忘れちゃうことがある」=TOT現象

「幼稚園からの友だちよりも、最近できた友だちにほめられた方がうれしい」=アロンソンの不貞の法則

「肘を棚にぶつけた時に、ビリビリする」=ファニーボーン

 例に挙げたこの三つの現象だけでも、「あるある」と膝を打つ方は多いのではなかろうか。

 『大人も知らない? ふしぎ現象事典』は、誰もが経験する日常的な不思議現象の解説書として子供向けの可愛(かわい)らしい造りになっているが、内容は大人の読者も充分に驚かせ、知的好奇心を満足させてくれる。一人で読んで楽しく、まわりの人たちに話してまた楽しい。「音楽のある部分だけが頭の中でぐるぐる再生されて止まらない」現象は「イヤーワーム」というのだとわかって、私は胸がすっとした。次からは、「今イヤーワームになってて」と簡単に説明することができる。読者の皆さんそれぞれに、そういう実益もあるはずだ。

「走るのが苦手なお姉ちゃんがゴキブリを見つけた時は素早く逃げる」

 この現象につけられた名称は「火事場の馬鹿力」。それで気づいた。なるほど、昔から口づてで伝えられている「ことわざ」のなかには、日常的不思議現象を扱ったものもあるのだ。という繋(つな)がりで、セットで楽しんでいただきたいのが『異国のことわざ111』。こちらは副題に「たぶん一生使わない?」とあるが、そんなことはない。読んで知ったら、積極的に使いたくなること間違いなし。文化が違い、表現は異なっても、社会の有りようや人間の心理には万国共通の要素があるからだ。

「水の中の月を掬(すく)う」(中国)。「カヌーは外海より内海の波で沈む」(ハワイ)。「刺した者が忘れても刺された者は忘れない」(エチオピア)。ほら、口に出してみたくなりませんか?

読売新聞
2021年8月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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