[読売新聞記者が選ぶ]『東京都のトンボ』『「こころの旅」を歌いながら』

レビュー

0
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

東京都のトンボ

『東京都のトンボ』

著者
喜多 英人 [著、編集]/須田 真一 [監修]
出版社
いかだ社
ジャンル
自然科学/生物学
ISBN
9784870515666
発売日
2021/07/26
価格
3,520円(税込)

書籍情報:openBD

「こころの旅」を歌いながら

『「こころの旅」を歌いながら』

著者
きたやま おさむ [著]/富澤 一誠 [著]
出版社
言視舎
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784865652031
発売日
2021/06/30
価格
1,760円(税込)

書籍情報:openBD

[読売新聞記者が選ぶ]『東京都のトンボ』『「こころの旅」を歌いながら』

[レビュアー] 読売新聞

東京都のトンボ 喜多英人編著

 東京には、意外にも多くのトンボが生息している。2000メートル級の山間地から島しょ部まで多様な環境に恵まれているからだという。今年5月までに、都内では絶滅種も含めて108種が記録されており、これからの季節、東京タワーを望む芝公園などでは、アキアカネの姿を楽しめる。

 本書はトンボの生態を専門的に解説するだけでなく、野外でトンボを探すコツにも触れており、素人でも取っつきやすい。2年前まで会社員生活を送りながらトンボを追い続けた編著者の思いがあふれている。

 トンボ探しに出かけたくてもコロナ禍では難しい。取りあえず美しい掲載写真で我慢することにしよう。(いかだ社、3520円)(高)

「こころの旅」を歌いながら きたやまおさむ、富沢一誠著

 「戦争を知らない子供たち」などで知られる作詞家のきたやまと音楽評論家の富沢による対談集。

 きたやまの作品群とその背景、旅にまつわる流行歌の系譜、2人の音楽人生や哲学などが語られる。中心は、きたやまが頭角を現し、富沢が評論活動を始める1960~70年代。両者のやり取りから、歌い手の思想やメッセージが音楽にこめられるようになった時代の息吹が生々しく伝わる。

 「反戦歌とされる『戦争を知らない子供たち』は実は反抗を放棄した歌」「権威をたたき新たな潮流を押し上げるのが評論」などの刺激的な言葉が交わされ、フォーク世代を熱くさせる。(言視舎、1760円)(浩)

読売新聞
2021年9月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

  • このエントリーをはてなブックマークに追加