『学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか』
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【気になる!】新書『学校ってなんだ!』
[レビュアー] 産経新聞社
東京都千代田区立麹町中学校長時代に定期テスト廃止などの学校改革を行った工藤勇一氏と、日本社会の同調圧力に問題意識をもつ演出家の鴻上尚史氏が教育現場の「息苦しさ」について語り合った対談集。
ブラック校則や不登校など話題は多岐にわたるが、課題解決の糸口として対話の重要性が語られる。
対話とは、互いの共通目的を探し出す作業。違う意見の持ち主が落としどころを見つける試みだ。本書は、従来の学校教育を「協調性のある労働者を生む」ためのもので、対話力が育たないと問題視している。教育を考える一助に。(工藤勇一・鴻上尚史著、講談社現代新書・990円)