カーネギーに学ぶ、「仕事の心配事を消し去る」4つの基本メソッド

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超訳 カーネギー 道は開ける エッセンシャル版

『超訳 カーネギー 道は開ける エッセンシャル版』

著者
デール・カーネギー [著]/弓場隆 [訳]
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
ISBN
9784799327784
発売日
2021/08/20
価格
1,210円(税込)

書籍情報:openBD

カーネギーに学ぶ、「仕事の心配事を消し去る」4つの基本メソッド

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

フランスの批評家ヴァレリーは「科学とは、うまくいく方法の集大成だ」と言っている。とすれば、本書は、悩みをうまく克服するための方法の集大成だ

ここでお断りしておく。本書には目新しいことが書かれているわけではないが、多くの人があまり実行していないことがたくさん書かれている。

実際、私たちは新しいことを教わる必要はない。素晴らしい人生を送る方法については誰もがすでに知っているからだ。(「序文」より)

こうした序文からスタートする『超訳 カーネギー 道は開ける エッセンシャル版』(D・カーネギー 著、弓場隆 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、2018年に刊行された『超訳 カーネギー 道は開ける』を加筆修正し、再編集した“文庫エッセンシャル版”。

以前ご紹介した、『人を動かす』のエッセンシャル版に次ぐ新刊です。

ご存知のとおり、カーネギーはアメリカを代表する著述家、教育者、実業家。

1944年に初版が刊行された『道は開ける』は、『人を動かす』と並んで読み継がれる「2大名著」のひとつ。悩みを克服するための方法を徹底的に研究した結果、生み出されたものだといいます。

とはいえ著者が認めているように、決して学術的ではなく、きわめて実用的な内容。しかも本書は“超訳”版なので、さらに読みやすくなっています。

長きにわたり、多くの人々に影響を与えてきたカーネギーならではのメソッドを、効率的に身につけることができるわけです。

きょうはII「仕事に打ち込んで心配事を消し去る」のなかから、いくつかをピックアップしてみたいと思います。

心配事に対処するための方法

心配事に対処するための“即効性のある方法”を知りたいなら、エアコンの生みの親であるウィリス・キャリアー氏のメソッドを参考にしようと著者は提案しています。

キャリアー氏は若いころに仕事で大失敗し、しばらくは心配で眠れなかったそう。そこで、それを克服するための方法を考え、30年以上にわたって実行し続けてきたのだといいます。

それは、とてもシンプルな3つのステップ。

ステップ1 起こりうる最悪の事態は何かを考える

ステップ2 それを心の中で受け入れる準備をする

ステップ3 最悪の事態を改善する方法を実行する

(19ページより)

どんなに大きな失敗をしても、最悪の事態を想定し、それを受け入れる準備をすることが大切。

そのうえで、最悪の事態を改善する方法を考えて実行すれば、すぐに落ち着きを取り戻すことができるという考え方です。(19ページより)

迅速に決定をくだして実行に移す

実業家のゲイレン・リッチフィールドによると、心配事の9割は次の4ステップで克服することが可能。

ステップ1 心配していることを正確に書きとめる

ステップ2 それについて自分ができることを書く

ステップ3 自分が何をすべきかを決定する

ステップ4 その決定をもとにすぐに行動を起こす

(19ページより)

このやり方が効果的なのは、具体的に問題の核心に迫ることができるから。

とにかく、なにかをすることが大切であるわけです。行動を起こさない限り、いくら分析をしたところで意味がないのですから。(21ページより)

あまり考えすぎない

心理学者のウィリアム・ジェームズは、「いったん決定をくだしたら、すぐに実行に移そう。その結果について不安を抱く必要はない」と主張しているといいます。

優柔不断になってグズグズするべからず。いったん疑念が生じると、さらに疑念が生まれてしまうだけだからです。

「抱えている問題について考えすぎると心配性になるおそれがある。もちろん考えるのはいいが、度を超すと有害だ。

ある程度考えたら決定をくだし、迅速に行動を起こそう。後ろを振り返って迷ってはいけない」(19ページより)

実業家として成功を収めたウェイト・フィリップス氏は、決定を素早く実行に移すことの重要性についてこのように語っているそうです。(22ページより)

名将に学ぶ「心配性を克服する」方法

ここで紹介されているのは、大リーグの名将であるコニー・マック監督が、「以前は負け試合が続くと心配で眠れなかった。もし心配するのをやめなかったら、とっくの昔に死んでいたと思う」と話したというエピソード。

(1) 心配しても何の得にもならないことを理解する。

(2) 心配すると健康に悪いことを理解する。

(3) 試合に勝つことに集中し、負け試合にクヨクヨする時間がないようにする

(4) 試合に負けても翌日になるまで選手のミスを指摘しない。翌日になれば、選手に冷静に話しかけることができる。他の選手の前で特定の選手を叱ると、その選手は反感を抱いて協力してくれなくなる。

(5) あら探しをせず、選手をほめて勇気づけるようにする。

(6) 疲れていると心配しやすくなるから、毎晩十時間は寝て午後は昼寝をする。

(32ページより)

これは、そんなマック監督が説明した「心配性を克服する方法」。

「試合」を「仕事」に、「選手」を「部下」に置き換えれば、そのままビジネスパーソンにも応用できそうです。 (32ページより)

著者によれば、本書の目的は「大昔から知られている基本的な真実を整理して具体的に説明し、読者に行動を促すこと」。

忙しい日常のなかではつい忘れてしまいがちな“基本”を再認識して行動につなげれば、新たな道が開けるかもしれません。

Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン

メディアジーン lifehacker
2021年9月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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