得意なことで収入を得る!好きだから続く無理しない「副業」のコツ

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最短で最高の結果を出す副業バイブル

『最短で最高の結果を出す副業バイブル』

著者
小椋 翔 [著]
出版社
フォレスト出版
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784866801407
発売日
2021/08/11
価格
1,980円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

得意なことで収入を得る!好きだから続く無理しない「副業」のコツ

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

働き方改革の影響もあり、近年は「複業」を意識する方が増えています。しかし、副業をするということは、自分の力で稼いでいくということ。したがって、「やりたくないこともやらなければならないのではないか?」という不安に直面することになるかもしれません。

しかし「複業経営コンサルタント」との肩書を持つ『最短で最高の結果を出す副業バイブル』(小椋翔 著、フォレスト出版)の著者は、その点について次のように述べています。

最初にお伝えしたいことは、必ず副業は「やりたいことをやる」ことです。つまり、好きなことをするのです。

お金のために働く人生ではなく、好きなことをしていて気づいたらお金がもらえている、そんな人生にしませんか?(「はじめに」より)

好きなことをするのであれば、かなり周到な準備が必要なのではないかとも思えます。しかし著者によれば、長い準備期間などは必要ないのだとか。だとすれば、どのような思いを持っている人が副業で成功できるのかを知りたいところではあります。

そこできょうは本書の第2章「これからの時代を生き抜くための複業」に注目してみたいと思います。

実は「副業全面的禁止」は法律上許されていない!?

世の中には副業を禁止している会社もありますが、実は副業は合法。いかなる就業規則等でも、会社が従業員の副業を全面的に禁止すること自体、法律上許されないのだそうです。もちろんそれは、どのような業種であっても同じ。

本来、従業員は会社との雇用契約によって定められた勤務時間内にのみ仕事を行うのがルール。就業時間以外は、会社とは関係のない私生活に使うことができる自由な時間だというのです。

とはいえ、副業禁止が有効になるケースが存在することも事実ではあります。本業に影響が出てしまうほど長時間の副業の場合、本業と副業が競業関係になる場合、あるいは、本業の信用を失わせるような副業である場合などがそれにあたるわけです。

要するに、本業が疎かになってはいけないということです。

副業が原因で寝不足になり、遅刻してしまったり、仕事中に居眠りをしてしまったりするなど、本業にマイナスの影響をもたらすことはやめましょう。

裁判所も就業規則で副業を許可制とすること自体は認めており、就業規則で許可制になっている場合、会社に副業を届け出て、行うのが一般的です。(50〜51ページより)

とはいえ現実的に、どうしても会社に副業を伝えづらいということはあるもの。まわりの従業員も副業を公にしていなかったりする会社の場合であれば、「副業していることをオープンにしないまま」という選択肢もあるといいます。

副業分の住民税の納付を普通徴収にする点などに気をつければ、副業が発覚するリスクは小さいと考えられるそうです。

副業自体は合法なので、本業に悪影響がない副業の場合であれば、届出が遅れていたからといって、懲戒解雇のような重い処分には相当しないと法的には考えられるということのようです(ただし、前述した“副業禁止が有効になる3つのパターン”には注意が必要)。

会社が副業を否定したがるとすれば、それは本業に対する集中力が分散されることを恐れているから。したがって、副業することによって本業にもプラスになると伝えれば、会社側も真剣に考えてくれるはずだということです。

例えば、「社長、私に副業の許可をお願い致します。その代わり、副業を認めていただくことによって、私はさらに本業での能力を高め、仕事に対する集中力、同じ従業員に対するリーダーシップを発揮し、この会社にプラスの影響力を与え続けながら働くことを確約します」と発言できれば、副業を許可したほうが生産性が高まると、私なら考えます。(51〜52ページより)

少なくとも、「副業は会社的に絶対無理」ということではない可能性が残されているということのようです。(50ページより)

どうすれば、得意なことで収入を得られるか?

たとえば絵を描くことが好きなのであれば、絵を描くことを副業にすることもできるでしょう。

しかし著者によれば、のちに副業で成功する人の多くは、「絵の描き方を教えるという副業」を選択するのだそうです。

そう提案すると、すぐに「私はそこまで上手くありません」という人が多いのです。違います。

あなた自身が商品なのです。

上手い人から教わりたい人もいれば、そこまで上手くなくても優しい人から教わりたい人、家から近いところで教わりたい人、お得な料金で教わりたい人、いろいろな人がいるのです。

何より、お客様が望んでいる結果に全力で導くことができれば、それでいいのです。

お客様が望んでいるのは、こちらのスキルが上がることではなく(もちろんお客様満足のためのスキルアップも大切です)、お客様のスキルが上がることです。(54ページより)

ちなみに、この「教える」ことさえも、委任できるものなのだそうです。自分でやろうとして無理が生じるのであれば、そこに意味はありません。

だったらうまい人を見つけてきて、その人にギャランティを支払えばOK。あとはオーナーの立場としてのギャラ、それらを含めて商品やサービスの販売価格にすればいいという発想です。

好きなこと・得意なことで副業をする→さらに得意な人に業務を委任する→結果、自分も学びながら収入を得られる=毎日ワクワクしながら生きられる(55ページより)

たしかにそうすれば、副業のポテンシャルも広がっていきそうです。(52ページより)

副業をしてみたいと思い続けてきた人がいる一方には、「自分には副業なんてできっこない」というような思いを抱えている人だっていらっしゃるかもしれません。

とはいえこれからの時代は、誰もが多少なりとも副業を意識しなければならないであろうことは間違いなさそうです。だからこそ、まずは本書に目を通してみてはいかがでしょうか?

Source: フォレスト出版

メディアジーン lifehacker
2021年10月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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