『ヌー道ｎｕｄｅ じゅんとなめ子のハダカ芸術入門』みうらじゅん・辛酸なめ子著
［レビュアー］ 産経新聞社
「アート」と書いて、「いいわけ」と読む―。世代は違えどイラストレーター稼業を同じくする２人が、古今東西のヌード表現をめぐって縦横無尽に語り尽くす。
「芸術新潮」誌上で不定期掲載され話題を呼んだ対談に、新たな〝ハダカ談義〟を加えて単行本化したもの。ミケランジェロの「ダヴィデ」にゴヤの「裸のマハ」、そして日本の春画や街中にある裸の銅像（みうらさんいわく「ヌー銅」）の謎まで、おかしくも本質を突いた掛け合いが楽しい。
もはや「わいせつか芸術か」というより、エロとアートの怪しい共犯関係がみえてくる。（新潮社・１９８０円）
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2022年2月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
