『正岡子規伝 わが心世にしのこらば』復本一郎著

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正岡子規伝

『正岡子規伝』

著者
復本 一郎 [著]
出版社
岩波書店
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784000248334
発売日
2021/12/16
価格
4,070円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『正岡子規伝 わが心世にしのこらば』復本一郎著

[レビュアー] 産経新聞社

明治期の俳句と短歌に革新をもたらした才人、正岡子規の多彩な面を描いた本格的な評伝。今年は子規の没後120年に当たる。そんな節目に読んでおきたい一冊。

産経新聞「テーマ川柳」の選者を務める著者は、子規研究の大家としても知られる。本書には、子規が「畏友」と称した夏目漱石との関係、俳人の高浜虚子に送った手紙、幸田露伴や坪内逍遥との接点などが盛り込まれている。その名を歴史に刻んだ文豪らと子規との交流が緻密に描かれ、子規の息遣いが伝わってきそうだ。巻末に人名や書名、俳句・短歌の索引が付いており〝子規辞典〟としても活用できる。(岩波書店・4070円)

産経新聞
2022年2月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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