【気になる!】文庫 『氏真(うじざね)、寂たり』秋山香乃著

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氏真、寂たり

『氏真、寂たり』

著者
秋山, 香乃, 1968-
出版社
徳間書店
ISBN
9784198947064
価格
902円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫 『氏真(うじざね)、寂たり』秋山香乃著

[レビュアー] 産経新聞社

今川氏真は〝海道一の弓取り〟と称された戦国大名の義元の嫡男。名門・今川家を潰した愚将とみられてきた。しかし、後半生は文化人として乱世を生き延び、その子孫は幕臣として存続。近年は氏真の評価を見直す研究も進んでいる。

本書は、氏真の生涯を新たな視点で描いた歴史長編小説だ。本書に登場する氏真は文武に秀で、当代一の蹴鞠の名手として優美な姿を織田信長に披露する。

大名としての今川家滅亡後、庇護(ひご)者を北条氏、徳川氏と変えながら流浪する氏真の身の処し方が読みどころだ。従来の氏真像を覆した意欲作の文庫化。(徳間時代小説文庫・902円)

産経新聞
2022年2月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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