政界を引退してもなお憂国の情熱をたぎらせる2人が、何に遠慮することなく存分に語り合う。月刊誌「WiLL」に連載された16回の対談をまとめたものだ。テーマは政治にとどまらず、歴史、宗教、文学、死と幅広い。
「世界中にバイキンをまき散らす中国とは断交せよ」「コロナ禍で危機管理意識が高まった今こそ憲法を捨てよう」「世界一の技術力を活かし独自の新兵器を開発せよ」といった暴走気味の発言が、戦後日本の抱える本質的な問題を浮かび上がらせる。今年亡くなった石原氏の言葉を、柔軟に受け止める4歳下の亀井氏の懐の深さが印象的だ。(ワック・990円)
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2022年3月27日 掲載
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