『奈良で学ぶ 寺院建築入門』海野聡著

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奈良で学ぶ 寺院建築入門

『奈良で学ぶ 寺院建築入門』

著者
海野 聡 [著]
出版社
集英社
ジャンル
工学工業/建築
ISBN
9784087212020
発売日
2022/02/17
価格
1,100円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『奈良で学ぶ 寺院建築入門』海野聡著

[レビュアー] 産経新聞社

タイトルを見て、「なぜ京都ではなく、奈良なのか」と疑問に思う人がいるかもしれない。その答えは序章で明かされる。長岡京・平安京への遷都以降、奈良は政治の中心地になることはなく、「宗教都市」になったため。だから、奈良時代以来の建築が多く残っているのだという。

その奈良で、著者がリストアップしたのは、「古建築やその痕跡を見る要素が凝縮」されているという唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺の4寺。考古学や美術史ではなく、建築史から見ることで寺院の新たな魅力が浮かび上がる。読めば、きっと奈良を訪れたくなる一冊だ。(集英社新書・1100円)

産経新聞
2022年4月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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