『阿茶』村木嵐著

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阿茶

『阿茶』

著者
村木, 嵐
出版社
幻冬舎
ISBN
9784344039117
価格
1,980円(税込)

書籍情報:openBD

『阿茶』村木嵐著

[レビュアー] 産経新聞社

天下人・徳川家康は、子だくさんで知られた。側室には出産経験のある後家が多かったようだ。子孫繁栄を願う家康の戦略だったともいわれている。

主人公の阿茶も側室の一人で、もとは子連れの未亡人。家康の子を流産してしまうが、政治の世界をよく理解する才女で、家康がどこに行くにも供をして、小牧長久手の戦では小牧山にとどまり、朝鮮の役では名護屋まで下ったというから驚きだ。

そんな阿茶が心の支えにした、秘めた信仰や愛に焦点が当てられている。激動期を駆け抜けた、才ある女性の生き方が見えてくる。(幻冬舎・1980円)

産経新聞
2022年5月15日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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